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先輩社員インタビュー

東京支社 原子力チーム 坂本 貴則

坂本は原子力発電プラントの最前線で、電力会社とメーカーの橋渡し役を担ってきた。最初は関西電力管轄の原子力プラント向けの取引をする若狭支店でキャリアをスタートしたが、現在は福島第一原子力発電所(1F)の廃炉作業で貢献できることを探している。商社ならではの視点で可能性を開拓する坂本のキャリアを振り返ってみる。

発電所に常駐して、最前線のニーズに応える。

東京支社 原子力チーム 坂本貴則

 人と接する仕事がしたい――そんな思いがあった坂本は、就職活動では営業職を目指して企業訪問していたという。業種にこだわりはなかった。メーカー、金融、商社など、ジャンルを問わずに幅広い企業を見た中で、三菱商事パワーシステムズと巡り合う。印象に残ったのは面接時の対応だった。
「他社の面接と同様、ある程度の回答を用意して臨んだのですが、最初の5分ほどで『普段のキミを出していないよね?』と見抜かれてしまいました。焦りはしましたが、そこからは雑談のような会話が進んで行って、いつもの私を知ってもらえましたし、社会基盤を人の力で支えている当社の仕事の重要性も理解できました」
 商社という立場ならば、並行して志望していたメーカーの扱うモノにもかかわるし、金額が大きな取引となれば金融的な素養も求められる点も魅力的に映った。最後の後押しとなったのは内定者懇談会で出会った同期たちの存在だ。同じ目線で仕事に向き合おうとする仲間たちの存在が決め手となり、ここで頑張っていく気持ちが湧き上がった。
 入社後、坂本は若狭支店の原子力アフターサービスチームに配属され、関西電力管轄の各原子力プラントのアフターサービスを手掛けていく。発電の根幹を支える大型機器にかかわる工事からボルト1本単位の小さな部品まで、現場のニーズを先回りして捉えて商談に発展させ、円滑に成約に結び付けるのがその役割だ。1年目は半年ほどの若狭支店勤務で取引の基礎を学んだ後、同支店管轄の大飯事務所での勤務となり、現場に駐在。以後は約3年にわたって発電所の最前線に立ち業務を遂行していく。
「最初はまさに苦労の連続でした。見積を依頼されたものの、何をすればいいのかわからず、お客様にもメーカーにも迷惑をかけてしまったことも。上司にリカバーしてもらってなんとか形にはなりましたが、自分でできることは何か、それを明確に理解しないと多くの人に迷惑をかけてしまうということを身に染みて理解しました。現場で唯一の営業であり各方面から求められる環境で仕事が出来る事に、自分をモチベートしていました」
 そうした失敗を積み重ねることで、次第にモノの流れや商流が見えてくるようになり、坂本は一つひとつ、ステップアップを果たしていく。

新規制基準に対応するべく、ビジネスの大枠を作る。

 転機となったのは2013年に原子力に関する新規制基準が施行された直後だった。基準の変更に伴う大掛かりな設備の改修や新設備の導入が必要となったのだが、期限までの時間が短く、スピーディに行動していく必要があった。当時、若狭支店に戻ってきていた坂本は、各関係者の懐深く入り込んでいこうと努力を重ねる。
「新規制基準の下で求められるモノを納入する事が最終目標ではありますが誰もが手探りの状況で、まずは自分たちのビジネスのフレームワークを固め、戦略を練り上げるという姿勢が不可欠です。我々にどのような仕事ができるのかを探っていくために、いち早く良質な情報を獲得した上で、メーカーと議論を重ねていく日々を過ごしました」
 その結果、様々な仕事が発生したが、数十億円規模の設備の導入という大きな案件の受注にも成功した。顧客が何を求め、メーカーが何をしたいのか。シンプルに両者の立場を突き詰めていったことが、円滑な契約に結び付いたという。  一方で金額の大小だけがこの仕事の価値ではないとも感じている。
「新規制基準を受けて、電力会社はいくつかのプラントを廃炉にすることを決めましたが、その廃炉が決まったプラントを主たるビジネスフィールドとしていたケースもあり、従来程の仕事量が確保できず窮地に立たされるという局面がありました。そこで、関係者とのいく度にもわたる議論を経て、別プラントの業務に介入できないか等の提案をはじめ、顧客と粘り強く交渉することにより関係者全員が納得できる結論を得ることができました。原子力プラントに携わっているメーカーには本当に貴重な技術が多数あり、その事業の継続のみならず、顧客の安定的な電力事業に貢献することができたと思っています」
 まさに商社ならではのフットワークで、坂本は関係者から多大なる信頼を獲得し続けてきたのである。

1Fの廃炉作業で、できることを探していく。

 2016年4月からは東京支社原子力チームに異動し、今度は東京電力などを担当している。東北・関東圏は他社メーカーが強いエリアで、グループとして原子力プラントを導入した実績がない。その中で新しいビジネスを開拓していくという壮大な使命を坂本は担っている。特に1F(東京電力福島第一原子力発電所)の廃炉に関しては、坂本が主担当となった。
「他社がシェアを獲得しているだけに難しい面は多々ありますが、事故から5年以上経過した今でも、燃料が溶け落ちたもの(燃料デブリ)の取出し、汚染水の処理、廃棄物減容化等の課題が山積ですので、どこかで私たちが力になれる局面があると考えています。最近は徐々に人脈が広がっており、顧客との距離も縮まりました。どんな仕事をするにしても、基になる『情報』なしには何もできません。より深い関係性を構築して、1Fの廃炉に貢献できる要素を探していきたいですね」
 廃炉に関しては、既に工事が進んでいるスペインに、メーカーとともに視察に行ったことがある。現地でディスカッションを重ねていくことで、日本で何をすべきかが見えてきたという。振り返れば、新規制基準の導入時も手探りで物事が進んでいったが、次に何ができるのかを考える基盤を地道に整えていったことで、新たな方向性を見出すことができた。廃炉についても、地道に考えることの積み重ねが、確かな道を築き上げる事につながっていくのは間違いない。
 坂本はいずれ、海外と連携したビジネスにも挑みたいという。あくまでも三菱商事パワーシステムズは国内ビジネスを基盤とした会社ではある。しかし、坂本が“考える”ことを止めない限り、可能性は無限に広がっていくはずだ。

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